国から借りれる

事業を立ち上げようと思っている人、事業を運営している人にとって資金繰りをどうするかというのは大変大きな問題になるでしょう。

 

銀行などの融資を検討している人もいるでしょうが、国でも事業者ローンを提供しています。日本政策金融公庫では、事業を営んでいる人のために多種多様なローンによる融資を展開しています。

 

場合によっては銀行の融資と比較して低金利などより良い借り入れ条件で借りることができるかもしれません。

 

小規模事業者向けのローン

小規模事業を営んでいる人のための融資としてまず普通貸付があります。名前の通りで最も一般的な事業者ローンで、事業を営んでいる人であれば業種に関係なく融資を受けられるでしょう。

 

最高4800万円まで・特定の設備投資のためであれば7200万円までの融資に対応しています。設備資金であれば10年以内、運転資金は7年以内の返済期間となります。

 

またセーフティネット貸付と言って、何らかの事情で資金が必要になった事業者のための貸し付けも実施しています。

 

売り上げ減少などで経営状況が悪化している人のために最高4800万円までの経営環境変化対応資金と呼ばれる融資制度を用意しています。

 

そのほかに特定の事情で経営状況が悪化した場合には、別枠での融資にも対応しています。

 

例えば取引金融機関が破たんしてしまった場合には金融環境変化対応資金として4000万円・取引先の企業が倒産してその影響を受けた場合には取引企業倒産対応資金として3000万円までの上乗せができます。

 

いずれも設備資金15年以内・運転資金8年以内で融資をしてくれます。

 

新規事業を立ち上げたいと思っている人で、なかなか金融機関からの融資が受けられないという人もいるでしょう。

 

金融機関は経営実績を融資の可否の判断材料として重きを置くので、実績の一切ない起業家に対する融資には慎重になりがちです。

 

しかし起業家のサポートにも日本政策金融公庫は積極的です。新規開業資金として7200万円・そのうち4800万円までを運転資金として融資しています。

 

女性や30歳未満もしくは55歳以上で新規事業を立ち上げる人を対象にして、女性、若者/シニア起業家支援資金という融資制度もあります。

 

条件については、新規開業資金と同じ貸付になります。また再チャレンジ支援融資と言って、一回廃業歴のある人で一定の条件を満たし、新しく事業をリスタートさせようと思っている人のための融資制度も用意されています。

 

特定のジャンルに設備投資を行いたいので、そのための資金を融資する制度もあります。例えば情報化のための設備投資を希望する人であれば、IT資金と呼ばれる制度を活用すると良いでしょう。

 

また最近ではグローバル社会で、大企業だけでなく中小企業でも海外に事業を展開しようとするところは少なくないです。

 

海外で事業展開するための資金が欲しいと思っているのであれば、海外展開・事業再編資金による融資を受けることが可能です。

 

さらに企業活力強化資金という融資制度もあります。店舗の新築や増改築、機械などの設備投資をするための資金を融資する制度です。

 

卸売業や小売業、飲食店経営、サービス業、不動産賃貸業を営んでいる人を対象にした制度になります。貸し付け条件ですが、いずれも新規開業資金と一緒です。

 

 

中小企業向けのローン

中小企業は日本の法人の大部分を占めています。このような中小企業の業績アップが、日本の経済全体の底上げになります。

 

しかし金融機関の場合、中小企業は大企業と比較すると信用度が低いので融資に対して慎重な傾向もしばしばみられます。

 

日本政策金融公庫では、このような中小企業をバックアップするための事業者ローンも広く展開しています。

 

中小企業の中には、新企業を立ち上げようと思っている人もいるでしょう。

 

その場合の資金面のバックアップする融資制度として新事業育成資金があります。最大6億円までの融資に対応しています。

 

ただし新規性や成長性のある事業など、融資を受けるためには一定の条件をクリアする必要があります。

 

女性や30歳未満もしくは55歳の人で新規開業して7年以内の事業者を対象にして、女性、若者/シニア起業家支援資金を用意しています。最大7億2000万円まで、そのうち運転資金として2億5000万円までの融資を行っています。

 

経営の多角化や事業転換を検討している事業者には新事業活動促進資金を提供しています。貸し付け条件に関しては、先ほどの女性、若者/シニア起業家支援資金と一緒です。

 

ただし「経営革新計画」の認定を受けるとか「新連携計画」の認定を受けたプロジェクトにかかわっているなど、融資を受けるためには一定の条件をクリアする必要があります。

 

一定の条件をクリアした事業者を対象にしたローンもあります。

 

例えば中小企業会計活用強化資金は「中小企業の会計に関する基本要綱」もしくは「中小企業の会計に関する指針」を適用している事業者を対象にした融資制度になります。

 

さらに事業承継や集約を行った事業者に対して、事業承継・集約・活性化支援資金があります。ただしただ単に事業承継を行えば融資の受けられる制度ではありません。

 

経済的もしくは社会的に有用な事業であると、日本政策金融公庫が認定する必要があります。

 

設備投資を行うにあたって、雇用創出効果が期待できる場合には、地域活性化・雇用促進資金による融資を受けられるかもしれません。

 

「企業立地計画」や「事業高度化計画」の承認を受けている人が融資の対象となります。これらの融資制度ですが、いずれも7億2000万円までの融資に対応していて、うち2億5000万円までは運転資金として融資します。

 

企業を再生するための貸付

中小企業を経営している人の中には、業績悪化によって公的制度によって債務整理などを行った事業者もいるでしょう。

 

そのような人たちがもう一度事業を再生するための資金融資を日本政策金融公庫で行う場合もあります。

 

例えば事業再生支援資金と呼ばれる制度があります。これは民事再生法の手続きを行った事業者を対象にしています。事業再生支援資金ですが、さらにアーリーDIPとレイターDIPがあります。

 

アーリーDIPとは民事再生法の規定による再生手続き開始の申し立てを行った人、レイターDIPは民事再生法に基づき再生計画の認可決定を受けた事業者が対象です。

 

いずれも7億2000万円・運転資金2億5000万円を上限として融資が実行されます。ただし融資期間が異なりアーリーDIPは1年以内で、レイターDIPは設備資金10年・運転資金5年以内の融資期間で設定されます。

 

経営改善や経営再建に取り組んでいる事業者を対象に企業再建資金による融資を行っています。最高7億2000万円までの融資で、設備資金20年・運転資金15年以内の融資期間となります。

 

このように国では、事業者の経営面のサポートをするために、いろいろな融資制度を設けています。

 

中小・零細企業、これから起業しようと思っている人の中には、思っているような融資を受けることができないでいる人もいるでしょう。

 

そのような場合には、このような国の事業者ローンで借り入れができないかチェックしてみると良いでしょう。

 

その他にも東日本大震災のような大きな災害でオフィスや工場が大きな損害を受けた場合に融資を受けられるような制度もありますので、こちらの利用も検討してみると良いでしょう。